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Respect & Caring

  上司と部下は、相互に協力しあって共通の目的を目指していかねばならない。部下としての勤めを果しもせず上司の悪口に終始したり、上司としての役割を果しもせず部下が無能だと愚痴るのは、世の常ではあるけれど、GLOVAでは否とする。

  上司と部下の良い関係は、どちらが一方的に努力して築くものではない。部下には部下の心得があり、上司には上司の心得がある。お互いにそれぞれが努力して、お互いに歩み寄っていくべきものである。部下には上司を理解する義務が、上司には部下を理解する義務がある。そしてそのためには、お互いのお互いに対する尊重と愛情(Respect and Caring)を持つことが必要となり、それがすべてにおける基礎となる。

  人間関係が上手くいってないときは、往々にしてどちらも「自分は悪くない。相手が悪い」と思い込んでいるので拉致があかない。そこで、そういうときに「何が問題なのか?どうするべきなのか?」についてわかるように、部下として、上司として、守るべき具体的な行動指針を示す。

  内容的には極めて重要であると同時に、実行するには相当な努力を必要とするものばかりなので、できていないからといって自信を無くさなくてもいい。完璧にできている人はどこにもいない。私自身もまだまだで日々反省の連続だ。昨日より今日、今日より明日、進歩できれば十分。ただ、許さないのは、自分自身を省みることなく、ただただ一方的に相手が悪いと批判し続けること。自己改善の努力を拒む姿勢。我々は、そういう人については人材としての価値を認めない。存在自体を有害にて不要とみなす。

  これらは一生かけて磨きをかけていく価値のあるものだ。マスターすれば、仕事だけではなく、どのような人間関係においても人から好意と信頼を得ることができる。みんなで精進しませう。



一方的に上司を責める部下。一方的に部下を責める上司。どちらも逝ってよし。
双方が双方に対して Respect & Caring をもち、お互いに歩み寄る努力(→ ←)が必要である。
    ◎ 相手に愛情をもち尊重する立派な部下・上司のあり方(目指そう!)
    × 有害にして不要な部下・上司のあり方(なくそう!)

 
部下の心得
Caring & Respect→
上司の心得
←Caring and Respect

上申

MGが正しい判断を行うには、正しい状況認識が不可欠。問題点、改善点があれば上司に知らせる必要がある。が…

業務を行ううえで支障となる問題や改善点に気づいたときは、その内容が上司にとってバッドニュースだとしても、上司に知らせるのが忠義であり誠実さである。その際は、あくまでも「目的を達成するために上司をサポートする」スタンスからはずれていないことが不可欠。そのスタンスを持たない、もしくは持っていてもそう感じられないマイナスの意見や所感は、単なる悪意とみなされる。

会社のためになることであれば、誠意をもって上申するのは、 R&Cをもつ立派な部下
会社のためになることであれば、誠意をもって上申するのは、 R&C をもつ立派な部下
× 上司を責めるような言い方をする。そこで怒った上司を、聞く耳を持たないと批判するような不実な部下は、有害にて不要。

会社のために、言いにくいことでも誠実に報告してくる部下は真に忠義の部下であり、大切にすべし。自分にとって悪いニュースだからといって、怒って迎撃したり、聞く耳を持たず封じ込めたり、軽視して抹殺したりするのは、部下の誠実さに対する裏切りである。そんな人には誰も報告も意見もしなくなる。それで、状況に対して盲目な判断を元に業務上の誤ちを犯した際は、報告しない部下だけでなく、そうしないように仕向けた上司にも責任がある。

誠意をもって意見をいう部下は、大切に扱い、真剣に聞くのが R&C をもつ立派な上司
普通にさらっときく
× マイナスの報告に感情的に対応して封じ込め、さらに部下に報告が足らないと非難する愚かな上司は、有害にて不要

批判

軽々しく相手を、見下したり、批判をするな。
上司は部下よりも広い視野と観点を持ち、そのうえで判断し行動している。そこを肝に銘じ、上司には十分な敬意を払うべし。意図が理解できない、指示が急に変わったからといって(さっき東京タワーは北といったのに、今は南と言うなんて系)、自分の尺度で軽々しく批判をするな。何か自分が気つかないことがあるに違いないと、まずは自己の理解力や見識に疑いを向けること。

どんなときでも上司の判断や行動を理解しようと努力をする部下は立派な部下。
批判もしないが、理解もしない。
×

自己の狭い見識をもって、上司の判断や行動の是非を語り批評するは、無知な上に自惚れが強すぎ。有害にて不要

部下の能力不足や不注意は責めるな。誰でも不得手やミスはある。それを批判するのは身勝手である。未熟なだけでならば単に教えてやればそれで足りる。人格を尊重せよ。ただし逆に、三慢や不実などの悪意が感じられる言動は、上司として断じて許してはならない。見逃すのは奨励するのと同じ意味になる。厳然たる態度を取らずして悪習がはこびると嘆くのは筋違い。

能力の不得手やケアレスには寛大な態度で、意図に問題が有るときには厳しい態度で接する。
×

不得手やケアレスに対して、必要以上にむごく部下を批判する。三慢や不実な部下の態度を見逃す。そんな上司は有害にて不要

責任の所在

部下は上司をサポートする責任があるが、結果の責任は上司にある。
部下は上司をサポートする責任をもつ。特に指示がなければ、自分の担当業務に当然必要な下準備や事後処理の事務仕事(状況の調査、書類の準備、情報の確認、記録、事務的な連絡など)の事務を、上司にさせてはならない。言われずとも自分で進んでやっておかねばならない。

下準備や事後処理は自ら進んで周到に行い、不備があるとさっと謝り速やかに行う。
準備や事務が十分できてないときがある。
×

不備があるときに非を認めるどころか上司のせいにする、傲慢かつ怠慢な部下は有害にて不要

部下は上司の指示に従う義務を持つ。ゆえに、その結果の失敗は部下に責任転嫁することはできない。結果責任は常に上司の側にある。逆に、成功結果については上司の成果とみなされる。ゆえに、上司が部下を誉めねば、部下は永久に報われることがない。功績は部下に持たせてやるべし。

功績は部下に、責任は自己に。
どっちも自分で抱え込む。
×

良い結果は自分の功績。悪い結果は部下のせいという上司は有害にて不要

 

指示

業務指示は、正確に遂行されねばならない。

部下は上司の指示を、正確に理解する義務がある。不明点や曖昧な点がある場合は、放置したり憶測で行動したりせず、漏れや誤解の余地のないように確実に理解せよ。業務上の失敗や損害のほとんどは、実はミスコミが原因になっている。

指示は、極力わかりやすく誤解のないように表現するよう努力し、常に本当に正確に伝わっているかどうかを確かめる必要がある。また、指示を忘れた、もしくは間違っていた場合には、潔く部下を責めるのをあきらめ、責任は自らに収めよ。

対応 Speed

プライオリティは絶対必要だが…
自分の依頼や提出書類に上司がすぐに対応してくれないからといって不平をいうな。上司はあなたの仕事だけを見ているのではない。部下にとっての全部は上司にとっての一部であり、より広い観点からの優先順位がある。道理をわきまえよ。 部下や部下の仕事を尊重するならば、レスポンスは速く行う必要がある。優先順位として後にまわすなら一言でも説明すること。何の説明もなく、放置するのは「あんたは尊重してない。おまえの仕事はどうでもいい」のメッセージを送ることになる。
会話の姿勢 ごまかす、はぐらかす、意地を張る、皮肉をいう、挑発的または不満そうなトーンで話す、といった不遜な態度をみせてはならない。くだらないプライドに執着することなく、素直な心で話せ。 部下が誠意をもって話す限り、その内容の是非に関係なく、忍耐強く熱心に聴き、相手が何をいいたいかを理解できるように努力せよ。どんな人でも学ぶべきことはあるし、耳を傾けるべき意見も持つ。
叱る

非があって叱られるときは、素直に認めよ。つまらない意地を張ったりや話をはぐらかそうとしたり、長々と逃げの言い訳をしてはならない。特に、人前で不遜な態度をとるのは厳禁。上司はそれを許容することを禁じられているので、否が応でも厳然たる態度を示さねばならなくなる。

部下が非を素直に認めたら、それ以上ねちねちと責めてはならない。次はどうすればよいかだけ与えよ。特に素直に認めている部下を、人前で罵倒、侮辱、嘲笑するといった人格を無視した態度は厳禁。ただし逆に不遜な態度をとる部下については、絶対に許してはならない。




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